竹に短冊七夕祭り

七夕は函館で小学生時代を送ったものにとっては特別な行事である。小学生が薄暗くなった街を彷徨い歩き、ハロウィンよろしくよそ様の玄関に上がりこみ、歌で威嚇して駄菓子とろうそくを巻き上げる。「竹に短冊七夕祭り、大いに祝おう、ろうそく一本ちょうだいな♪」のフレーズを知らない小学生なんていないのだ。ちなみにすし屋ではお菓子ではなく巻き寿司がもらえたり、町外れにある怪しそうな飲み屋に行くと追い出されたりするので要注意だ。
たぶん函館のうまい棒消費量の大半はこの日に集中しており、駄菓子屋はおそらくこの時期に一年間の半分程度を売り上げていたのではないだろうか。この世知辛い世の中、なんとなく伝統の七夕は失われてるんじゃなかろうかとも思うが、なんとか生き残っていて欲しいイベントである。
ちなみに北海道の七夕は基本的に8月7日を指すのだけれど、なぜか函館は7月7日が七夕なのである。ちょっと調べてみると旧暦の7月7日(今の8月7日くらい)にやっていた行事が新暦へそのままスライドしただけなので、8月に祭りをやる仙台とか札幌の方が本来の意味で七夕をお奉りしているのだろう。
さて、今日は昼の猛暑が嘘のように夜はあいにくの曇り空だったので、彼らの逢瀬はどうなってしまったのだろうかね。写真は何年か前に仙台行った時のもの…って8月7日なので微妙に季節はずれだわ。